BBCプロムス2019「ワーナー映画音楽の世界」 BBC Proms: 30-The Warner Brothers Story (John Wilson)

コンサート

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ロンドンの夏を彩る大音楽祭BBCプロムス。その魅力は熱狂の「ラスト・ナイト」だけではない。大人気オーケストラが奏でるスクリーン・ミュージック集!  今年秋、初めて日本でも開催されたBBCプロムス。本家ロンドンでは、夏の風物詩として広く市民に親しまれている、100年を超える歴史を持つ音楽祭です。毎年日本でも放映される「ラスト・ナイト」のお祭り騒ぎはすでに多くの音楽ファンのおなじみですが、プロムス全体は7月半ばから9月半ばまで、8週間にわたって100本近い公演が連日繰り広げられる、大規模なイベントです。番組では、今年8月9日に「ワーナー・ブラザース・ストーリー」と題して行なわれた、スクリーン・ミュージック・コンサートの様子をお届けします。会場はもちろん、プロムスのメイン会場ロイヤル・アルバート・ホールです。  出演はイギリス人指揮者ジョン・ウィルソン率いるジョン・ウィルソン・オーケストラ。映画やミュージカルの音楽を専門に演奏するユニークなオーケストラで、1994年にウィルソン自らが結成しました。イギリスでは、コンサートのチケットは即日完売で入手困難、CDは毎回UKチャートの上位に食い込む大人気を誇っています。プロムスには2009年から毎年出演している常連で、プロマー(プロムス・ファン)にもすっかりおなじみの存在です。  ちなみに、ジョン・ウィルソン・オーケストラのこれまでのプロムスでのプログラム・テーマは次のような履歴でした。 2009年「MGM映画ミュージカルの祭典」 2010年「リチャード・ロジャース」 2011年「ハリウッド万歳」 2012年「マイ・フェア・レディ」(*)「ブロードウェイ・サウンド」 2013年「ハリウッド・ラプソディ・プロム」 2014年「キス・ミー・ケイト」(*) 2015年「フランク・シナトラ」「バースタイン」 2016年「ガーシュイン 」 2017年「オクラホマ!」(*) 2018年「ウェスト・サイド・ストーリー」(*) (*印は演奏会形式による全篇上演)  そして今年は「ワーナー・ブラザース」がテーマ。1927年に、世界初の長編トーキー映画『ジャズ・シンガーズ』を公開したのがワーナー社ですから、現在に至る「映画音楽」の概念を作り出した映画会社といってもよいでしょう。コンサートでは、最も古いところでは1929年の『砂漠の歌』(『学生王子』で有名なシグマンド・ロンバーグのオペレッタの映画化。日本未公開)に始まる戦前戦後の映画黄金時代のミュージカル映画の音楽を中心に、最後は『ハリー・ポッター』まで、華やかなスクリーン・ミュージックを、ゴージャスなオーケストラ・サウンドで心ゆくまで楽しむことができます。『ハリー・ポッター』がそうであるように、ところどころに「英国つながり」を滑り込ませてあるのは、プロムスならではの、いかにもイギリスらしいウィットといえるでしょう。  オーケストラとともにコンサートに華を添えているのが4人の歌手たちと合唱団です。ミュージカル俳優からオペラ歌手まで、曲のトーンに合わせてキャスティングされた多彩な陣容の歌手たちはじつに雰囲気豊か。そしてジョン・ウィルソン・オーケストラとの共演でプロムス常連となっているメイダ・ヴェール・シンガーズも、舌を巻く芸達者ぶりを示しています。  プログラムには途中、今年5月に97歳で他界したドリス・デイのトリビュート・コーナーも組み込まれています。ドリスは24歳でオーディションを受けてワーナーの専属女優としてスタート。コンサートでは、ワーナー時代の代表作『カラミティ・ジェーン』と、1948年のデビュー作『洋上のロマンス』が歌われています。 [演目]エーリヒ・ヴォルフガング・コルンゴルト:映画『シー・ホーク』より ハリー・ウォーレン:映画 『ゴールド・ディガース』より「We're in the Money」 シグモンド・ロンバーグ:映画『砂漠の歌』より マックス・スタイナー:映画『黄金』より ディミトリー・ティオムキン:映画 『老人と海』より メレディス・ウィルソン:映画『ミュージック・マン』(1962)より「76本のトロンボーン」 ハロルド・アーレン:映画『ブルース・イン・ザ・ナイト』より ブロニスラウ・ケイパー:映画『メイム叔母さん』より ハロルド・アーレン:映画『スタア誕生』より「ご一緒させて」 ハロルド・アーレン: 映画『スタア誕生』より「去って行った彼」 フレデリック・ロウ:映画『マイ・フェア・レディ』より ジュール・スタイン:映画『ジプシー』より「ジプシー」序曲 マックス・スタイナー:映画『情熱の航路』より サミー・フェイン:映画『カラミティ・ジェーン』より「デッドウッド・ステージ」〈ドリス・デイ・トリビュート〉 ジュール・スタイン:映画『洋上のロマンス』より「イッツ・マジック」 アレックス・ノース:映画『欲望という名の電車』より フレデリック・ロウ:映画『キャメロット』より ヘンリー・マンシーニ:映画『酒とバラの日々』より エーリヒ・ヴォルフガング・コルンゴルト:映画『永遠の処女』より「明日」 フレデリック・ロウ:映画『マイ・フェア・レディ』より「踊り明かそう」 ジョン・ウィリアムス:組曲『ハリー・ポッター(と賢者の石)』より「ハリーの不思議な世界」 [指揮]ジョン・ウィルソン[演奏]ジョン・ウィルソン・オーケストラ、ミカエラ・ベネット(ヴォーカル)、ルイーズ・ディアマン(ヴォーカル)、ケイト・リンジー(ヴォーカル)、マシュー・フォード(ヴォーカル)、メイダ・ヴェール・シンガーズ [収録]2019年8月9日 ロイヤル・アルバート・ホール(ロンドン) [映像監督]ブリジット・コールドウェル ■字幕/

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