ウェルザー=メスト&ウィーン・フィル定期公演2017 SUBSCRIPTION CONCERT - FRANZ WELSER-MOEST PERFORMS SCHUBERT, STAAR AND STRAUSS

配信終了:2020年03月10日 23:59

コンサート

  • 1時間24分
  • 2017
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アップデートされる爛熟した文化の色や官能。 ウィーン・フィルが同胞の指揮者と紡ぐ伝統の音は、現代を生きる。 2010~14年にウィーン国立歌劇場の音楽総監督を務め、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(VPO。国立歌劇場管弦楽団の精鋭)と緊密な関係をもつフランツ・ウェルザー=メストは、オーストリア出身の指揮者として、ウィーン国立歌劇場のそのポストを得たカラヤン以来の存在です。番組は、VPOと2017年に行った定期公演の模様をお届けします。 1曲目は、ウィーンの作曲家シューベルトの『ロザムンデ』序曲で、VPOから繊細さやハーモニーの斬新さを引き出し、知性と抒情の結びついた品格あるセンスを示します。 2曲目はVPOのヴァイオリニスト、ルネ・シュタールが2014年に作曲した「タイム・リサイクリング」。団員の楽曲が定期公演で演奏されるのは稀ですが、同年の日本公演でもドゥダメルの指揮で演奏された曲です。作曲者いわく、「時間を遡る」音楽で、ドゥダメルやビシュコフ(当曲初演)の指揮にも触発された曲とのこと。アルバン・ベルクやアントン・ヴェーベルンを思わせる響きが彼の音楽的ルーツを感じさせ、さらにはストラヴィンスキー的なリズム、鐘の音、カーニバル、シャンソンなどさまざまな場面が続々と現れるにぎやかな曲に仕上がっています(コントラバスを回したり、フルートを縦にくわえたり、また、ムーディなソロを真面目に弾くコンサートマスターのフォルクハルト・シュトイデらの様子を他の団員がにこやかに見ている表情なども楽しめます)。 後半は、やはりウィーンと関係の深いR.シュトラウスが自分の人生になぞらえた大曲、交響詩『英雄の生涯』。 ウェルザー=メストの指揮するVPOは速いテンポで颯爽と曲を進め、よくある肉付きのよいグラマラスな演奏とは一線を画しています。若手や女性の多くなった今のVPOを象徴しているともいえますが、ここでも名門楽団の底力は素晴らしく、すっきりとした演奏であるものの、弦の官能性、豊かで渋い色彩感を溢れさせる管などから生まれる表情は見事。VPOならではの表現力で、そこにはウィーン世紀末文化の爛熟した色合いさえ立ち上ってくるようです。 特に静かで繊細な部分は秀逸で、シュトイデの静謐なヴァイオリン・ソロにリードされたエンディングは、まさに「英雄の生涯」の最後を、深い感動とともに呼び起こすでしょう。 [演目]フランツ・シューベルト:劇音楽『ロザムンデ』序曲(「魔法の竪琴」)D644、ルネ・シュタール:タイム・リサイクリングOp.22n、リヒャルト・シュトラウス:交響詩『英雄の生涯』Op.40[指揮]フランツ・ウェルザー=メスト[演奏]ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団[収録]2017年2月ムジークフェラインザール(ウィーン)[映像監督]ディック・カイス ■1時間30分(番組枠)

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