ボリショイ・バレエ2014『マルコ・スパーダ』 MARCO SPADA/Bolshoi Theater (Moscow), BATAILLON Vincent(2014)

配信開始:2020年04月14日 06:00

バレエ

  • 2時間7分
  • 2014
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さすがボリショイ!物語を彩る素晴らしいダンサーの技量に目が釘付け。名匠ピエール・ラコットにより鮮やかに現代に蘇ったオーベールの古典バレエ。 舞台はローマ。表の顔は貴族、実は盗賊、というマルコ・スパーダは今日も市民の噂の的。その娘アンジェラはフェデリッチ公爵と恋仲ですが、彼にはサンピエトリという婚約者が。そしてサンピエトリを慕う竜騎兵の隊長ペピネッリ。父の正体を知ったアンジェラは恋人と別れ、盗賊の一員となって……というストーリーは、基本的にコメディ・タッチで、登場人物たちの恋模様、親子愛を描きます。しかし、多くの古典バレエがそうであるように、あくまでも話は最小限の縦軸。観るべきは彼らの踊りです。 フランスのオーベールが作曲したオペラ・バレエ『マルコ・スパーダ』は、1857年にパリ・オペラ座で初演されました。このボリショイ・バレエの上演は、1981年に名振付家ピエール・ラコットがヌレエフのために振付し直したものを基にしています。 オーベールの音楽がもつ活気と軽やかな品のある質感を、ボリショイ劇場管弦楽団が変幻自在に引き出し、ラコット振付によるダンサーたちの洗練された踊りと彼らの高い技量が、番組を見ごたえあるものにしています。 スパーダ役を踊るデイヴィッド・ホールバーグはヌレエフ用の難しい足技を見事にクリアし、動きのキレ、回転の速さ、ジャンプの高さ、すべてにおいて凄みを見せます。娘アンジェラ役のエフゲーニャ・オブラスツォーワは容姿に加え、回転もステップも可愛らいのですが、盗賊の一員になってからの凛々しく自由な踊りは特に印象的。サンピエトリ役オルガ・スミルノワの手足の長さが活きるしなやかな気品、美しい身のこなしも惚れ惚れしますし、フェデリッチ公爵役のセミョーン・チュージンはダイナミックかつ、スムーズな柔らかさにも欠けない踊りをアピール。ペピネッリを踊るイーゴリ・ツヴィルコの一途でエネルギッシュなダンスも痛快。主要人物ではない花婿・花嫁のアナスタシア・スタシケーヴィチとヴァチェスラフ・ロパーティンの見事な踊りが、たった一場面なのももったいないくらい。 ボリショイのダンサーたちの技術練度にかかれば、今回のラコット振付に特徴的な足技から音楽のごとくリズムが生まれ、さらには優雅な情感も漂わせることができるのです。豪華な舞台美術と、色鮮やかな美しい衣裳のコール・ド・バレエも注目。 [出演]デイヴィッド・ホールバーグ(マルコ・スパーダ)エフゲーニャ・オブラスツォーワ(アンジェラ)オルガ・スミルノワ(サンピエトリ)セミョーン・チュージン(フェデリッチ公爵)イーゴリ・ツヴィルコ(ペピネッリ伯爵)アレクセイ・ロパレーヴィチ(修道士ポロメオ)アンドレイ・シトニコフ(オサリオ侯爵)アナスタシア・スタシケーヴィチ(花嫁)ヴァチェスラフ・ロパーティン(花婿)ユリア・グレベンシュチコワ、オルガ・マルチェンコワ、アンナ・オクネワ、アンナ・チホミロワ(サンピエトリの友人)イワン・アレクセーエフ、アルテミー・ベリャコフ(マルコ・スパーダの友人)ヤン・ゴドフスキー、アナスタシア・グバノワ、ダリア・ホフロワ、アルトゥール・ムクルトチャン、スヴェトラーナ・パヴロワ、アレクサンドル・スモリヤニノフ(道化師)アリョーシャ・グラドワ、エリザヴェータ・クルテリョーワ、ユリア・ルンキナ、スヴェトラーナ・パヴロワ、アンナ・レベツカヤ、アンナ・ヴォロンコワ(使用人)アンナ・アントロポーワ、アンナ・レオノワ、ヴィクトリア・リトヴィノワ、マリーヤ・ザルコワ、カリム・アブドゥーリン、エゴール・フロムシン、カリム・エフィーモフ、ドミトリー・エフレーモフ(盗賊)ボリショイ・バレエ団[復元振付・装置・衣裳]ピエール・ラコット[音楽]ダニエル=フランソワ=エスプリ・オーベール[オリジナル台本]ウジェーヌ・スクリーブ[オリジナル振付]ジョゼフ・マジリエ[照明]ダミール・イスマギーロフ[指揮]アレクセイ・ボゴラート[演奏]ボリショイ劇場管弦楽団[収録]2014年3月27日&30日ボリショイ劇場(モスクワ)[映像監督]ヴァンサン・バタイヨン ■全3幕:約2時間7分

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