バレンボイム&WEDO at コロン劇場2014 Daniel Barenboim and the West-Eastern Divan Orchestra at the Teatro Colon

配信終了:2020年06月09日 23:59

コンサート

  • 1時間58分
  • 2014
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アルゲリッチとバレンボイム。ブエノスアイレスが生んだ男女の英雄が、初めて二人揃っての凱旋公演。興奮と熱狂の渦が、世界屈指の美しい歌劇場を包む! アルゼンチンの首都は、「南米のパリ」と言われる美しい街ブエノスアイレス。1857年開場のコロン劇場は、この街の象徴のひとつです。現在建っている、立ち見を含めて約3,500人収容の、きらびやかな装飾が施された豪奢な大劇場は、1908年に完成した2代目の建築。この劇場に、2014年8月、ブエノスアイレス出身のスーパースター、マルタ・アルゲリッチとダニエル・バレンボイムが、初めて二人揃って登場しました。 劇場に集まるご婦人方は毛皮のコート姿。南半球にあるブエノスアイレスの8月は真冬です。しかしこの日のコロン劇場は熱く盛り上がりました。1941年生まれのアルゲリッチと1942年生まれのバレンボイムは、ともにブエノスアイレス出身で、幼い頃から一緒に音楽を学んできた幼馴染。この年4月にはベルリンで、実に15年ぶりにピアノ・デュオを披露して大きな話題となりましたが、それから4ヶ月後、今度は二人の故郷での初めての共演が実現したのです。 この日、アルゲリッチが選んだのはベートーヴェンのピアノ協奏曲第1番。1949年、8歳の彼女が最初にライヴ録音したのがこの曲でした。登場と同時に客席は大きく湧きます。真剣な表情の中にも終始リラックスした柔和な笑みを浮かべるアルゲリッチは、この収録時73歳。しかし演奏には微塵の衰えも感じられません。 コンサートは、バレンボイムが現在最も精力的に取り組んでいる若いオーケストラ「ウェスト=イースタン・ディヴァン・オーケストラ」(WEDO)を率いての、2005年、2010年に続く3度めの凱旋公演。音楽を通して中東地域の対話を試みるこのオーケストラは、イスラエルとパレスチナ出身の若い奏者たちによって構成されています。対立する国の音楽家同士が一緒に演奏することで互いの理解が進むはずだという、バレンボイムと2003年に死去したパレスチナ系米国人文学研究家エドワード・サイードの理想を実現したプロジェクトです。 聴衆の大歓声と手拍子に促されて、アンコールとしてシューマン『夢のもつれ』を演奏し終えたアルゲリッチに、WEDO名誉団員の称号が与えられることが発表され、彼女もとても嬉しそうにこれを受け取っています。 後半のラヴェル・プログラムでは『ボレロ』が圧巻。バレンボイムはほとんど指揮せず、目だけで奏者たちとコミュニケーションを取り、オーケストラとともに呼吸しています。奏者の個性を活かしたソロを受け継ぎクライマックスを迎えると、観客は熱狂の渦に包まれます。そして、アンコールの『カルメン組曲』(1曲ずつ小出しで演奏するのが憎い!)とタンゴ『エル・フィルレーテ』で、これでもかと煽るバレンボイム。 故郷に戻ってきた2人の世界的スターを迎える聴衆の興奮と喜びが、画面からも感じられる番組です。 [演目]ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト:歌劇『フィガロの結婚』K.492~序曲、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番ハ長調Op.15、ロベルト・アレクサンダー・シューマン:幻想小曲集Op.12~第7曲「夢のもつれ」、モーリス・ラヴェル:スペイン狂詩曲/道化師の朝の歌/亡き王女のためのパヴァーヌ/ボレロ、ジョルジュ・ビゼー:『カルメン』組曲第1番~「アラゴネーズ」「第3幕間奏曲)」「アルカラの竜騎兵」「トレアドール(闘牛士)」、マリアーノ・モーレス&ロドルフォ・M・タボアダ/ホセ・カルリ編曲:タンゴ『エル・フィルレーテ(安物飾り)』[指揮]ダニエル・バレンボイム[演奏]ウェスト=イースタン・ディヴァン・オーケストラ、マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)[収録]2014年8月コロン劇場(ブエノスアイレス)[映像監督]ティロ・クラウゼ ■字幕/約1時間58分

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