カラヤン&ベルリン・フィル『ベートーヴェン:交響曲第7番』 Karajan Beethoven Symphony No.7

配信終了:2020年11月01日 23:59

コンサート

  • 35分
  • 2001
  • -

20世紀のクラシック音楽の到達点ともいえる、神々しい威厳を湛えたカラヤン&ベルリン・フィルのベートーヴェン。帝王カラヤンがいち早く着目した映像表現の可能性。 “帝王”ヘルベルト・フォン・カラヤン(1908~1989)は複数のベートーヴェンの交響曲全集をのこしました。録音による全集を4度、そして映像による全集を2度完成させています。映像の全集のほうは、1960~70年代と1980年代に、どちらもベルリン・フィルハーモニー管弦楽団と制作したもの。その最初の映像版全集からの、交響曲第7番をお届けします。 この第一期映像全集では、曲ごとに、自らを含む複数の映像監督を起用して、さまざまな映像表現による演出が試みられているのが特徴で、ご覧いただく第7番では、オーケストラ配置がユニークです。下手(画面左側)にヴァイオリン、中央に管楽器、上手にヴィオラと低弦を配置し、急勾配のひな壇に座らせています。それはまさに、カラヤンの求める音楽づくりと直接あらわれているよう。オーケストラが、奏者個々の集まりではなく、全体でひとつのかたまりとして機能するイメージです。収録は、すでに本拠として使用していた1963年完成のベルリン・フィルハーモニーホールではなく、映像用のスタジオ。映像と音声は別々に収録されています。 演出は、映画監督のフーゴ・ニーベリング。しかし全集のなかで、同じニーベリングが1967年に演出した交響曲第6番『田園』に比べると、カット割りはおとなしめです。じつはニーベリングの演出手法に不満だったカラヤンは、最終的に自分の手で映像を編集して発表したのです。一方のニーベリングもこのことが生涯にわたって引っかかっていたのか、最晩年の2016年、85歳の年になって、音楽にバレエを合わせた「ディレクターズ・カット版」を、『B7』としてドイツのテレビで公開しています。 ワーグナーが「舞踏の聖化」と呼び、リストが「リズムの神化」と呼んだように、リズム動機が推進するエネルギーとなって疾走する交響曲第7番。いきいきとした生命力があふれる作品です。しかしカラヤンの演奏は、終始威厳に満ちた神々しいたたずまい。けっしてそれを崩すことはありません。20世紀のクラシック音楽のひとつの典型である重厚長大な、そして正確無比なアプローチの到達点といってもよいでしょう。恣意的な解釈を押し付けることなく、作品の真の姿をそのまま示してくれるクールな美しさを湛えた演奏は、これぞカラヤン&ベルリン・フィル。じっくりとお楽しみください。 [曲目]ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン:交響曲第7番 イ長調 Op. 92 [指揮]ヘルベルト・フォン・カラヤン [管弦楽]ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 [収録]1971年、ベルリン、CCCフィルム・スタジオ [映像監督]フーゴ・ニーべリング

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