カラヤン&ベルリン・フィル『ベートーヴェン:交響曲第8番』 BEETHOVEN SYMPHONIE NR.8 IN F UR OP.93 Karajan

配信終了:2020年12月06日 23:59

コンサート

  • 27分
  • 1972
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先端メディアに積極的に取り組んだ帝王カラヤンがのこした金字塔のベートーヴェン全集。 ベト8は、実験的な映像演出は控え目、音楽に集中できるスタンダードなスタイル  先端技術に強い関心を持っていた「帝王」ヘルベルト・フォン・カラヤン(1908~1989)。膨大な数のレコード録音をのこした一方で、演奏を映像作品としてのこすことにもいち早く取り組んだ先駆者でした。生涯に4つのベートーヴェン交響曲全集の録音を完成させたカラヤンは、映像でも、1960~70年代と1980年代の2度にわたってベルリン・フィルハーモニー管弦楽団とベートーヴェン全集を制作しています。今回お届けするのは、その第1期全集から交響曲第8番です。  カラヤンは1965年に映像制作会社「コスモテル」を設立して、単なる演奏記録にとどまらない、演奏映像による音楽作品制作の方法を模索しました。  ベートーヴェン交響曲全集のプランは当初からあったようで、設立翌年には、フランスの映画監督アンリ=ジョルジュ・クルーゾーと交響曲第5番『運命』を制作しています。しかし、このときはまだモノクロ映像とモノーラルの音声。その後、計画は「ユニテル」に引き継がれて実現します。1967年から1973年にかけて、カラー映像とステレオ音声で全9曲を撮影して、第1期の全集が完成しました。  この第1期全集では、曲ごとに、カラヤン自身を含む複数の映像監督を起用して、さまざまな映像表現による演出が試みられているのが特徴ですが、ときにその急進的な演出は賛否を呼んできました。しかしこの第8番は、かなり通常の収録スタイルに近い映像となっています(映像監督:ハンス=ヨアヒム・ショルツ)。オーケストラは、一列ずつひな壇状に座っているものの、通常のコンサートと同様に配置され、照明も穏当。カット割りも、目まぐるしいカメラの切り替えはなく、かなり控え目です。収録は、すでに本拠として使用していた1963年完成のベルリン・フィルハーモニーホールではなく、映像用のスタジオ。映像と音声は別々に収録されています。  交響曲第8番は、ベートーヴェンの9曲の交響曲のなかでは比較的目立たない小規模な作品ととらえられがちですが、カラヤンは、そんな作品の真価を示すかのように丁寧にディテールを紡ぎ出していきます。長い芸術監督在任期間の折り返し地点をすぎた1970年代は、カラヤンとベルリン・フィルの黄金時代といえる絶頂期。可憐な交響曲第8番からも、あくまでも神々しい表情が湧き出てくる様子はじつに新鮮です。 [曲目]ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン:交響曲第8番 へ長調 Op. 93 [指揮]ヘルベルト・フォン・カラヤン [管弦楽]ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 [収録]1972年ベルリン、CCCフィルム・スタジオ [映像監督]ハンス=ヨアヒム・ショルツ

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