ウェルザー=メスト&ウィーン・フィル定期公演2020 SUBSCRIPTION CONCERT: FRANZ WELSER-MOEST AND THE WIENER PHILHARMONIKER

配信終了:2020年12月29日 23:59

コンサート

  • 55分
  • 2020
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しなやかなる颯爽、透明な絢爛。 ウィーン・フィルがウェルザー=メストと伝える、自国の文化の誇り 新型コロナウィルスの影響のため、約3か月の活動休止を余儀なくされたウィーン・フィル(VPO)も6月5日、バレンボイム指揮による定期公演でようやく再始動。その翌週はムーティ、そして翌々週にはこの番組でお届けするフランツ・ウェルザー=メスト指揮による定期が開催されました。観客は100名以下という制限があるものの、他国の楽団のように舞台上でのソーシャル・ディスタンスはとらず、「変わらず自分たちの音楽を、文化を伝える」というプライドをかけた公演に臨むメンバーの表情のまぶしいこと。 当公演の1曲目は、10数作あるR・シュトラウスのオペラのうち、20世紀初頭の充実期に書かれた8作品目の『インテルメッツォ』から、4つの間奏曲を演奏会用にまとめたものです。『インテルメッツォ』は、シュトラウスの家庭での出来事をもとにしたオペラ。VPOの豪華絢爛、精妙無比、虹のようなオーケストレーションで彩られた音が響く中、4つのサブタイトル通りの情景が目の前に活き活きと浮かび上がります。これはなんといってもVPOの豊潤な音と、シュトラウスのオペラを熟知した、彼らの母体ウィーン国立歌劇場の前音楽監督ウェルザー=メストとの共同作業でこそなせる技です。当コンビはしなやかな透明感と品位を生み、1曲目後半のワルツではVPOの正月恒例ニューイヤー・コンサートの華麗優美な雰囲気を思い出させますし、幻想的な2曲目はまるで夢を見ているかのよう。 2曲目は前曲から約100年前の19世紀初頭、ウィーンで生まれ育ったシューベルト18歳の時の作品です。ハイドン、モーツァルトに範をとる古典的で明澄、愛らしい交響曲で、ウェルザー=メスト&VPOの颯爽とした、そして品格ある演奏によって光彩陸離たる愉悦の中、随所にシューベルトならではの香りと、全編にわたり、弦・管ともVPOにしかない美質を味わうことができます。 牧歌的な第2楽章の思いがけぬテンポの速さは、かつてのカルロス・クライバー指揮による名録音の残像を感じさせ、タランテラのリズムによって止めどなく溢れる歌で駆け抜けるフィナーレには、晩年のシューベルトによる交響曲『ザ・グレイト』を想起する人もいるかもしれません。VPOによる自国の文化の誇りと香りを伝える名演をお楽しみください。 [指揮]フランツ・ウェルザー=メスト [管弦楽]ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 [曲目] R・シュトラウス: 歌劇『インテルメッツォ』op.72による4つの交響的間奏曲 1.旅立ち前の興奮とワルツの場面、2.暖炉のかたわらの夢想、3.ゲーム用テーブルで、4.楽しい結末 シューベルト: 交響曲第3番ニ長調 D200 [収録]2020年6月21日 ウィーン楽友協会 大ホール [映像監督]ディック・カイス

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