ウェルザー=メスト&コンセルトヘボウ『ベートーヴェン:第九』 RCO - Beethoven, Symphony No. 9 in D minor, Op. 125

配信開始:2020年12月05日 06:00

コンサート

  • 1時間50分
  • 2019
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コンセルトヘボウ恒例のクリスマスのマチネ公演。2019年はウェルザー=メストの第九。鮮やかに突き進む颯爽とした推進力。合唱が特筆ものの高レヴェル!  アムステルダム・コンセルトヘボウの毎年の恒例となっている、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団によるクリスマスの午後のコンサート「クリスマス・マチネ」。2019年はフランツ・ウェルザー=メストが登場して『第九』を演奏しました。  オーストリア出身のウェルザー=メストは、1990年代からロンドン・フィルハーモニー管弦楽団やチューリヒ歌劇場、クリーヴランド管弦楽団の音楽監督、そして母国のウィーン国立歌劇場の音楽総監督を歴任してきた、間違いなく世界のトップ指揮者の一人です。しかし意外なことに、オランダの名門ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の指揮台に初めて登場したのはわりに最近のことで、2016年4月にモーツァルトのホルン協奏曲とブルックナーの交響曲第7番を指揮したのが同楽団へのデビューでした。 その後もベートーヴェンの『運命』と、ウィーンもので共演を重ねている両者。今回もまたベートーヴェンがウェルザー=メストに委ねられました。  立ち止まらずに突き進む颯爽とした推進力。ウェルザー=メストの『第九』は、現代の先端的なベートーヴェン解釈の標準といったところでしょう。緩むことなく前へ進む快活なテンポですが、オーケストラとホールの美しい響きも寄与して、それがけっして淡白な表情になることはありません。その中で、攻め気味の第2楽章と、やや遅めで幻想的な第3楽章の対比は鮮やかです。  第4楽章の男声独唱陣はウェルザー=メストの音楽運びにやや付ききれていないかもしれませんが、二人とも柔らかな声質の持ち主で、古典派の音楽にふさわしいパフォーマンスを披露。女声陣もしっかりそれぞれ持ち味を発揮しています。  しかしこの演奏で最も大きな成果を挙げているのは、オランダ放送合唱団でしょう。透明度の高い自然な発声で、発音も丁寧。高音も安定しています。この名門合唱団の近年の充実度を見せつけて、終演後にはひときわ大きな拍手を受けていました。  なお、楽譜はジョナサン・デル・マー校訂によるベーレンライター社の新全集版(1996年)を使用し、新しい解釈については適宜取捨選択しながら用いています。 [曲目] ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調Op. 125『合唱』 [演奏] フランツ・ウェルザー=メスト指揮 ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団 タマラ・ウィルソン(ソプラノ) ジェニファー・ジョンストン(メゾ・ソプラノ) ノルベルト・エルンスト(テノール) フランツ=ヨーゼフ・ゼーリヒ(バス) オランダ放送合唱団 [収録]2019年12月25日 アムステルダム、コンセルトヘボウ(ライヴ) [映像監督]ディック・カイス

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