ティーレマン『微笑みの国』2019 Franz Lehar Gala - The Land of Smiles

配信開始:2020年12月07日 06:00

コンサート

  • 1時間30分
  • 2019
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ティーレマン&シュターツカペレ・ドレスデン&名歌手たちによる豪華なジルヴェスター・コンサートから、レハールの傑作オペレッタの枠を超えた名ナンバーたち! ドレスデンの大晦日といえばこれ! 世界最古にして最高のオーケストラのひとつ、シュターツカペレ・ドレスデン(SKD)が本拠地の美しいゼンパーオーパーで毎年開催し、世界中に中継されるジルヴェスター・コンサートです。音楽監督の巨匠ティーレマンは得意のワーグナー・オペラの反動か(?)、ここ数年、ウィーン・オペレッタを大いに好み、オペレッタ・ガラや『メリー・ウィドウ』ハイライトなどをこの公演で取り上げています。レハール生誕150年にあたる2019年は、『微笑みの国』ハイライトを披露しました。 レハールが築いた「オペレッタ銀の時代」の後期、世情不安定な1929年に初演された『微笑みの国』は『メリー・ウィドウ』と並ぶ彼の傑作であり、従来のオペレッタのスタイルから大きく踏み出した意欲作です。ここでは西洋と中国の文化の差異、それによって引き裂かれる男女の愛の悲劇が描かれますが、そこはやはりオペレッタ。洒落たワルツやウィーンの歌、ミュージカル的なナンバーなども目白押し、色とりどりの賑やかさです。 そんな充実作をティーレマン&SKDは驚くほど豪放・重厚に、そして繊細・美麗に響かせ、さすが劇場における百戦錬磨のコンビ。オケの前面や間の花道を縦横に使って歌う、選り抜きの旬の歌手たちと共に作品の魅力を全開に聴かせます。効果的な照明と自在なカメラワークも相まって観応え充分。 プッチーニを尊敬していたレハールですが、天性の抒情は聴く者の心を烈しく揺さぶり、『トゥーランドット』のような中国的な響きと合わせ、当公演の本作はあたかもドイツ風プッチーニ。スー・チョンが歌う有名な「君はわが心のすべて」の純真な情熱、リーザの切ないアリア「もう一度故郷が見たい」や、この主役たちのデュエット「2人でお茶を飲みながら」は聴きものです。対してミーとグスタフが歌う「私の恋と君の恋は」などは幸福感いっぱいのミュージカルのよう。こうしたナンバーの時にティーレマンが指揮台を降り、歌手をたてての微に入り細を穿つ指揮ぶりは実に印象に深く、終幕でスー・チョンが歌う「心はどんなに辛くとも我々は微笑むだけ」という言葉は、静かに観るものの胸に沁みてきます。 [演目]フランツ・レハール:オペレッタ『微笑みの国』ハイライト 序曲 第1幕~イントロダクションとアントレ、気にしないでね、いつも微笑むだけ、2人でお茶を飲みながら、りんごの花で作った髪飾りを、第1幕フィナーレ 第2幕~前奏曲、黄色の礼服は、私たちの心の中に誰が愛を刻んだのか、青い塔のサロンでは、私の恋と君の恋は、君はわが心のすべて、もう一度故郷が見たい、中国の結婚式の行列、第2幕フィナーレ 第3幕~甘いおとぎ話、ツィク・ツィク・ツィク、小さな幸福の花は早く萎えてしまった、第3幕フィナーレ [指揮]クリスティアン・ティーレマン [管弦楽]シュターツカペレ・ドレスデン [合唱]ドレスデン国立歌劇場合唱団(合唱指揮:ヴォルフラム・テツナー) [出演]ジェーン・アーチボルト(リーザ/ソプラノ)パヴォル・ブレスリク(スー・チョン/テノール)エレン・モーリー(ミー/ソプラノ)セバスティアン・コールヘップ(グスタフ/バリトン) [収録]2019年12月31日 ドレスデン、ゼンパーオーパー [映像監督]アンディ・ゾマー

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