ティーレマン「アドヴェント・コンサート2017」 Adventskonzert aus Dresden

配信開始:2020年12月06日 06:00

コンサート

  • 1時間
  • 2017
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戦争で破壊される前の美しい姿を取り戻したドレスデン・フラウエン教会でのクリスマス・コンサート。歌姫ダムラウとフィンランドの若き歌姫タカラの好演に注目。 シュターツカペレ・ドレスデンは、1548年にザクセン選帝侯の宮廷楽団として創設された、実に470年の歴史を持つ、現存するオーケストラの中で世界最古の一つと言われます。その首席指揮者に、現代の最も正統的なドイツ音楽の継承者と目されるクリスティアン・ティーレマンが就任したのは2012年のこと。翌年からはザルツブルク・イースター音楽祭の新たな芸術監督とホスト・オーケストラを務めるなど、両者の活躍の場はどんどん広がっています。 この番組は、2017年12月にドレスデンのフラウエン教会(聖母教会)で行われたアドヴェント・コンサート。「アドヴェント」とは教会暦の待降節のこと。クリスマスの前の約4週間、キリストの降臨を待つ準備期間を指します。 フラウエン教会は1743年に完成したバロック様式の美しい教会です。第二次世界大戦末期の1945年2月、連合軍のドレスデン大空襲で破壊され、長く廃虚となっていましたが、崩落後に残った瓦礫を用いて1993年から復元を開始。「世界最大のジグソーパズル」と呼ばれた困難な作業の末、2004年に建物外部が、2005年に全体が完成しました。往年の威容を取り戻した教会は、かつてと同じように街のシンボルであり、ドレスデン市民の誇りです。番組では、俯瞰のカメラも多用した映像で、その美しい内観もたっぷりお楽しみいただけます。教会としては珍しく2~3階にも会衆席のある造りは、まるで馬蹄形の劇場のようです。 このアドヴェント・コンサートは、再建費用を集めるために、ドイツの放送局ZDFが2000年に始めた恒例行事です。近年はシュターツカペレ・ドレスデンが毎年出演していますが、教会でのクリスマス・コンサートとくれば、やはり主役は合唱でしょう。J・S・バッハからメンデルスゾーンに至るドイツの宗教合唱曲の歴史を辿るようなプログラムを、シュターツカペレ・ドレスデン合唱団が堂々と歌い上げています。演目の多くは直接クリスマスのために書かれたものではありませんが、メンデルスゾーン『高き天よりわれは来たれり』は「クリスマス・カンタータ」とも呼ばれる、マルティン・ルターのクリスマスのコラール(賛美歌)によるカンタータです。 ソリストでは二人のソプラノに注目。貫禄を漂わせる現代を代表する歌姫ディアナ・ダムラウに対し、フィンランドの新星トゥーリ・タカラが一歩も引けを取らない歌唱を魅せてくれます。 アンコールではドイツのクリスマスの賛美歌「高く戸を上げよ」が客席とともに歌われ、再建された聖堂に響く平和への願いが伝わるような、穏やかな古都のクリスマスの始まりです。 [演目]ヨハン・セバスティアン・バッハ:管弦楽組曲第3番ニ長調BWV.1068~序曲、ヨハン・セバスティアン・バッハ:カンタータ第51番『全地よ、神に向かいて歓呼せよ』BWV.51~第1曲「全地よ、神に向かいて歓呼せよ」、フェリックス・メンデルスゾーン=バルトルディ:クリスマス・カンタータ『高き天より、われは来たれり』MWV A10、カール・マリア・フォン・ウェーバー:ミサ・ソレムニス第1番『魔弾の射手ミサ』J.224(Op.75a)~グローリア、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト:ヴェスペレ(荘厳晩課)ハ長調K.339~「ラウダーテ・ドミヌム(主を讃えよ)」、フランツ・ヨゼフ・ハイドン:トランペット協奏曲変ホ長調Hob.VIIe:1~第3楽章「アレグロ」/オラトリオ『天地創造』Hob.XXⅠ:2~第30曲「おお主なる神よ」第34曲「全ての声よ、主に向かって歌え!」、賛美歌「高く戸を上げよ」[指揮]クリスティアン・ティーレマン[演奏]シュターツカペレ・ドレスデン及び同合唱団、ディアナ・ダムラウ(ソプラノ)トゥーリ・タカラ(ソプラノ)ベンヤミン・アップル(バリトン)ヘルムート・フックス(トランペット)[合唱指揮]イェルク・ヘンネルク・アンドレーセン[収録]2017年12月2日フラウエン教会(ドレスデン)[映像監督]エリーザベト・マルツァー ■字幕/約59分

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