ホーネックの「オデオンスプラッツ・コンサート2017」グルービンガーを迎えて The Odeonsplatz Concert - Martin Grubinger & Manfred Honeck

配信終了:2021年01月31日 23:59

コンサート

  • 1時間45分
  • 2017
  • -

夏のミュンヘンの風物詩オデオンスプラッツ・コンサート。旧市街に響く、鮮烈な超絶パーカッションと、めくるめく舞曲の夕べ!


毎年7月に、ミュンヘン旧市街のオデオン広場で開かれる「オデオンスプラッツ・コンサート」は、地元のバイエルン放送交響楽団とミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団が1日ずつ受け持つ贅沢な週末のイベント。そのミュンヘンの夏の風物詩から、世界的マルチ・パーカッショニスト、マルティン・グルービンガーが出演した2017年のコンサートの模様をお届けします。指揮はマンフレート・ホーネック、管弦楽はバイエルン放送交響楽団。
オデオン広場はミュンヘンの観光名所のひとつで、バイエルン国立歌劇場から歩いて数分、バイエルン放送交響楽団の本拠ヘラクレス・ザールのある旧王宮のレジデンツとテアティーナー教会にはさまれて位置しています。コンサートのステージとなっている「フェルトヘルンハレ(将軍堂)」は、ローマ神殿風ですが、19世紀前半に、ルートヴィヒ1世の市街開発により建てられた建築です。
コンサート前半は、打楽器奏者のマルティン・グルービンガーを迎えての協奏曲集です。1983年ザルツブルク生まれのグルービンガーは、ソロや協奏曲、主宰するパーカッション・アンサンブルによる室内楽など、打楽器のさまざまなプロジェクトに参加している気鋭の超絶技巧マルチ・パーカッショニスト。ここでは3曲の打楽器協奏曲を披露しています。
中国のタン・ドゥン(1957~)の『自然の涙(The Tears of Nature)』は、2012年にグルービンガーが初演した作品。世界の異なる国で起こった3つの自然災害を題材にした全3楽章から成り、当コンサートで演奏している第1楽章「夏」は、2008年5月に起こった四川大地震の記憶に着想を得た作品です。
アメリカのジョン・コリリアーノ(1938~)の『奇術師』は、2007年にアメリカの盲目の女性打楽器奏者エヴリン・グレニーのために作曲された協奏曲。独奏打楽器を素材で分けた3つの楽章で構成されており、ここで演奏される第2楽章「メタル」は、チューブラー・ベルとヴィブラフォンを中心にした金属製打楽器のための協奏曲です。

シリアスな現代作品による前半から一転、コンサート後半は一転してワルツなどの「舞曲」をキーワードにした粋なプログラム。開演時間の午後8時はまだ真昼のように明るかった夏のミュンヘンも、後半には夕闇に包まれて、ステージは幻想的な照明で照らされます。ウィーン・フィルのニュー・イヤ・コンサートでもおなじみのオペレッタ作曲家カール・ミヒャエル・ツィーラーのワルツ「いらっしゃいませ」でスタート。指揮者ホーネックが編曲したアントニン・ドヴォルザークの歌劇『ルサルカ』によるオーケストラ組曲は軽快な「ポロネーズ」で始まります。もちろん名アリア「月に寄せる歌」も、ヴァイオリン独奏で切々と歌われます。そしてメインはドミートリイ・ショスタコーヴィチの『ステージ・オーケストラのための組曲』。有名な「ワルツ第2番(セカンド・ワルツ)」はじめ、どこかレトロで懐かしいメロディをたっぷりとお楽しみください。

[演奏]
マルティン・グルービンガー(打楽器)*
マンフレート・ホーネック(指揮)
バイエルン放送交響楽団
[曲目]
タン・ドゥン:打楽器協奏曲『自然の涙(The Tears of Nature)』~第1楽章「夏」*
ジョン・コリリアーノ:打楽器協奏曲『奇術師(Conjurer)』~第2楽章「メタル」*
ブルーノ・ハルトル:打楽器協奏曲 op.23*
カール・ミヒャエル・ツィーラー:ワルツ「いらっしゃいませ」op.518~喜歌劇『財務責任者』より
アントニン・ドヴォルザーク(マンフレート・ホーネック編曲):ルサルカ幻想曲(歌劇『ルサルカ』による組曲)
ドミートリイ・ショスタコーヴィチ:ステージ・オーケストラのための組曲より~行進曲/リリック・ワルツ/ダンス第2番/ワルツ第2番/小さなポルカ/フィナーレ
ルロイ・アンダーソン:タイプライター(アンコール)*
リヒャルト・シュトラウス:歌劇『ばらの騎士』組曲より

[収録]2017年7月15日 ミュンヘン、オデオン広場
[映像監督]エリーザベト・マルツァー

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