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ザルツブルク音楽祭2020「グルービンガー&パーカッシヴ・プラネット・アンサンブル」 Grubinger_SF2020 From Salzburg

配信開始:2021年03月18日 06:00

コンサート

  • 1時間34分
  • 2020
  • -

現代最高のパーカッショニストが20世紀の打楽器音楽の代表作3つを取り上げた注目公演!コロナ禍での開催を決断した創立100周年のザルツブルク音楽祭の貴重な記録。

 2020年の夏は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、世界中のほとんどの音楽祭が開催中止となりました。そのなかで、ちょうど創立100周年の節目を迎えていた老舗ザルツブルク音楽祭は、大幅に規模を縮小して開催を決行。44日間に16会場で200公演が行なわれる予定だった音楽祭は、30日間8会場110公演となりました。国の基準よりも厳しい徹底した感染防止対策も実り、準備期間中のPCR検査でスタッフ一人の陽性が報じられたものの、開催期間中は一人の感染者も出すことなく終了することができました。番組は、会期の終わり近くの8月28日に行なわれた公演の模様です。
 「現代最高のパーカッショニスト」の呼び声も高いマルティン・グルービンガーは1983年ザルツブルク生まれ。父親も打楽器奏者で、モーツァルテウム音楽院(現モーツァルテウム大学)で教えていました。彼自身もモーツァルテウム学び、現在は打楽器科の教授を務めている、ザルツブルクの生んだスター音楽家です。
 コンサートには「ビッグ・スリー」というタイトルが付けられました。多くの打楽器奏者がそうであるように、彼のために書かれた多くの作品を含め、おもに同時代の現代作曲家の作品をレパートリーに活動しているグルービンガーですが、ここでは、ヴォルフガング・リーム(1952~ )、ヤニス・クセナキス(1922~2001)、スティーヴ・ライヒ(1936~ )という、現代音楽界の3人のレジェンドたちが、1970年代から1980年代にかけて作曲した、20世紀の打楽器作品の記念碑ともいうべき作品を演奏しています。
 1曲目はヴォルフガング・リームの、6人の奏者のための『トゥトゥグリVI(十字架)』。「新しい単純性」「新ロマン主義」の作曲家として分類されるリームですが、すでに400を超える作品を作曲している多作家で、その作風や書法をひとつに括ることは困難です。『トゥトゥグリVI』は、20世紀前半のフランスの前衛詩人であり演劇人のアントナン・アルトーの同名の詩に触発された作品。アルトーの詩は、メキシコ先住民の居住地で体験した、彼らのペヨトル(ペヨーテ)の儀式に基づくものです。このリームの作品は、まず単独の打楽器アンサンブル作品として1981年に、その後、オーケストラと合唱、ナレーターを伴う1時間半を超える大規模な舞踏のための作品を構成する最後の部分として1982年に初演されています。ここで演奏されている、合唱(映像からははっきりしないものの、おそらくは録音によるPA再生)が入る版は、その全曲版のほうのスコアによるものです。
 2曲目は、ヤニス・クセナキスの代表作でもある『プレイアデス』。1979年に初演された6人の奏者のための作品です。「鍵盤」「金属」「皮(太鼓)」、そしてそれらの組み合わせという、打楽器を素材や構造で分けた4つの楽章で構成されています。ただし、各楽章をどのように並べるかは、演奏者の自由裁量です。珍しい楽器が使われているのが「金属」の楽章で、6人が叩いているのは「sixxen」という、この曲のために特別に作られた楽器です。6人の奏者の「six」と、クセナキスXenakisの最初の3文字「xen」を取って名付けられました。画面からは、木琴や鉄琴と同じように、ピアノの鍵盤状に金属柱が並べられているのがわかりますが、この19本の金属柱は、各片が不規則な音程になるように、また6台がユニゾンにならないように、つまり19本×6台=114本の、微妙に異なるピッチの素材を使うことが要求されています。
 そして最後は、「繰り返し」が陶酔を生むミニマル・ミュージックの先駆者スティーヴ・ライヒが1971年に作曲した初期の代表作『ドラミング』です。
[演奏]
マルティン・グルービンガー(打楽器)ザ・パーカッシヴ・プラネット・アンサンブル
[マルティン・グルービンガー・シニア、アーロン・グリュンヴァルト、ダーフィト・へートルモーザー、ユルゲン・ライトナー、リヒャルト・プッツ、グレゴール・レシュ、スラヴィク・スタホフ、ヴィヴィ・ヴァッシレーヴァ、ヴァレンティン・フェッテルル]
[曲目]
ヴォルフガング・リーム:トゥトゥグリVI(十字架)ヤニス・クセナキス:プレイアデス
I. Claviers(鍵盤)/II. Métaux(金属)/III. Mélanges(ミックス)/IV. Peaux(皮)スティーヴ・ライヒ:ドラミング(抜粋)
[収録]2020年8月28日、ザルツブルク祝祭大劇場[映像監督]ベルンハルト・フライシャー■約1時間34分

キャスト

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スタッフ

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