コチャノフスキー&パリ管「ラフマニノフ:ピアノ協奏曲集」Vol.2 WEEK END RACHMANINOV - CONCERT 2

配信終了:2021年02月01日 23:59

コンサート

  • 1時間45分
  • 2019
  • -

ヴェテランの域に達した円熟とみずみずしい情熱と。2019年のパリの春を彩った「ラフマニノフの週末」は、二人の俊英ピアニストを迎えての濃厚に薫る協奏曲の祭典!


 2019年の春。ピアノ協奏曲を中心に、「ウィークエンド・ラフマニノフ」と題してパリで開催されたラフマニノフ特集という注目プログラム。その第2日目の模様をお届けします。ロシア音楽界期待のスタニスラフ・コチャノフスキーがパリ管弦楽団を指揮し、1972年生まれのニコライ・ルガンスキー、1990年生まれのベフゾド・アブドゥライモフという2世代の俊英をソリストに迎えた贅沢な協奏曲の祭典です。
 演奏されたのは、セルゲイ・ラフマニノフのピアノ協奏曲第1番、第2番と、『パガニーニの主題による狂詩曲』。
 まず登場するのは、モスクワ生まれで1994年のチャイコフスキー国際コンクール最高位(1位なしの2位)のニコライ・ルガンスキー。ラフマニノフは彼が最も高い評価を得ているレパートリーで、そのクールで正確無比なタッチから繰り出される、鋭い切れ味が、わたしたち聴き手の興奮を誘います。
 ピアノ協奏曲第1番は、モスクワ音楽院の卒業作品として書かれたラフマニノフの初期作品です。人気面では第2番や第3番に一歩譲るかもしれませんが、現在演奏されているのは、初稿版が書かれてからおよそ四半世紀後に、作曲家としての地位を確立したラフマニノフによって大幅に改訂されたヴァージョンということもあり、若々しい楽想と成熟した書法が同居する充実作となっています。
 続いて、ラフマニノフの代名詞ともいえるピアノ協奏曲第2番で登場するのは、ウズベキスタン出身のベフゾド・アブドゥライモフです。収録当時28歳の彼は、現在躍進中の注目株。ラフマニノフは、ゲルギエフとの共演盤も話題になっている得意のレパートリーです。ルガンスキーとは対照的に、ラフマニノフの濃厚なロマンティシズムに素直に身を委ねるような情熱的な演奏スタイルに引き込まれます。
 交響曲第1番が酷評されたショックで長いスランプに苦しんでいたラフマニノフが、心理療法によって復調し、その復活ののろしとなったエピソードでも有名なピアノ協奏曲第2番。とうとうと流れる雄弁なメロディと、これでもかと連発する超絶技巧が聴く者を圧倒する20世紀の名曲です。
 そして再びルガンスキーが登場して、ラフマニノフ晩年の名曲『パガニーニの主題による狂詩曲』。有名な第18変奏はじめ、たった一つの主題による変奏から変幻自在の表情を生み出したラフマニノフの技巧に、何度聴いてもため息の出る傑作です。
 指揮者のスタニスラフ・コチャノフスキーは、1981年サンクトペテルブルク生まれのロシア期待の星。地元のミハイロフスキー劇場(マールイ劇場)でみっちり経験を積み、目下、オペラとコンサートの両輪で欧米の劇場・オーケストラから引っ張りだこの存在です。グスターボ・ドゥダメルと同い年ですから、今後20年、30年と音楽界をリードしていくであろう次代の巨匠候補の一人。ここでの協奏曲のサポートでも、誇張のない、真摯で自然なアプローチの音楽作りが伝わってきて、今後も目が離せない指揮者であることは間違いありません。

[曲目]
セルゲイ・ラフマニノフ:
ピアノ協奏曲第1番嬰ヘ短調op.1*
ピアノ協奏曲第2番ハ短調op.18**
子守歌(アンコール、チャイコフスキー/ラフマニノフ編)**
パガニーニの主題による狂詩曲op.43*
前奏曲嬰ハ短調op.3-2(アンコール)*

[ピアノ]ニコライ・ルガンスキー*、ベフゾド・アブドゥライモフ**
[指揮]スタニスラフ・コチャノフスキー
[管弦楽]パリ管弦楽団

[収録]2019年4月28日、フィルハーモニー・ド・パリ
[映像監督]イサベル・スラール

■字幕/01:41:26

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